気管支ぜんそく
普段はほかの子と変わらず元気にあそんでいるのだけど、風邪をひくたびにゼイゼイして咳や痰がひどく治りにくかったり、運動したときや夜寝ている時に突然咳き込んだり、苦しそうで肩で呼吸をしているようなことはありませんか。もしかしたら気管支ぜんそくかもしれません。
そのような子たちが、治療をせずに炎症が長引き発作を繰り返していると、気管支の粘膜が傷つき、次第に気管支がいろいろな刺激に対し敏感になります。例えばウィルス感染やタバコの煙、ちょっと走ったりしただけでも、あるいは寒冷や低気圧の接近などの刺激で簡単に発作を起こすようになってしまいます。
小児ぜんそくはその80%が3歳までに発症しますが、当初は呼吸困難を伴うような発作を起こすことが少なく、元気があってもゼイゼイすることが多かったり、風邪を引くと咳がひどくなりやすかったりする症状で、診断が困難なことがあります。子どもで大人で行なうような検査を行うことは難しく、自分で苦しいことをうまく訴えることもできないため、臨床的な判断が必要です。そのためには普段の子どもの様子を知る保護者の方やかかりつけ医の目が大事になってきます。最近の小児ぜんそくの治療はしっかりとしたガイドラインが提示されており、薬剤や吸入をうまく使いきちんと管理をしてあげることでぜんそくの子どもたちの生活の質はとても向上しています。
子どものぜんそくの多くはホコリやダニ、ペットの毛やカビなどによるアレルギー反応が関与しています。
ご両親のアレルギーの既往がある場合、乳幼児期にひどい湿疹の既往がある場合は特に気をつける必要があり、風邪をひくとゼイゼイする・咳がひどいことを反復するような子はぜひ一度後相談ください。
2019年5月8日 | 専門外来(相談)